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【相続事例・不動産名義変更】相続登記を後回しにしていたら二次相続が発生していたケース

「兄が、相続登記くらい自分でやるから・・といって任せていたら、もう手が付けないくらい複雑になってしまいました。」Oさんは、困り顔で来所されました。
お話を伺うと、Oさんの母親Aさんはかつて温泉街で旅館を経営しており、その土地・建物は、亡母Aさんと亡母の兄弟BさんCさん3人の名義になっています。(持分は、3分の1づつ)BさんCさんには、配偶者も子供もおらず、BさんCさんの直系尊属(両親、祖父母等)は皆亡くなっています。
この様な場合、第三順位のBさんCさんの兄弟姉妹が相続人になるのですが、その兄弟もほとんど、亡くなられているようです。Bさんは、20年も前に亡くなっており、Bさんより先に既に亡くなっている兄弟もいれば、Bさんが亡くなった後にお亡くなりになっているご兄弟の方もいらっしゃいます。

この様な場合はどうすれば、よろしいのでしょうか?

Bさんが、亡くなられたとき既に亡くなられた相続人の方がいらっしゃる時、その相続人の子が、その相続人に代わってその者のうけるべき相続分を相続します。(代襲相続)Bさんの場合は、兄弟が相続人になるので、代襲するのは、子供まで。つまり甥・姪までとなります。また、配偶者は、代襲相続人ではありません。

また、Bさんが亡くなられた後に亡くなられた相続人の方については、数次相続となり、Bさんの相続人のうけるべき相続分をBさんの相続人の相続人が相続します。この場合、Bさんの相続人に配偶者がいらっしゃれば、その方も相続人となります。そこが、代襲相続とは異なる点です。

さらに、お話をうかがっていくうちにさらに複雑な人間関係が明らかになっていきました。
「実は、Bさん、幼い時に養子にきているのです。母とは、兄弟として育っていますが、実は血のつながりはありません。実の兄弟の方々も相続人になるんですか?」とのご質問。
「日本の民法では、普通養子の場合には、養子となっても実方血族との親族関係は断絶しないから、当然、実兄弟の方々も相続人になります。ちなみに、台湾の親族法では養子縁組をした養子は、実方の相続に関しては相続人になれないんです。」
「え~そうなんですね。・・・じゃあ、Bさんのご兄弟に関しては、全くわからないし、親戚づきあいも全くしていないんですが、どうすればよろしいのでしょうか。」
と落胆されてているご様子。
「とりあえず、Bさんの出生までの戸籍から実両親の本籍地がわかりますから、それでご兄弟の本籍地や戸籍の附票をとることで、現在のご住所もわかります。
とにかく、コツコツやっていきましょう。」
この件については、もう素人では対処できない、と職権での戸籍収集も依頼されました。
ご兄弟が、相続人になる場合、被相続人のご両親についても出生までさかのぼった除籍謄本が必要です。一般の方にはなかなか取得は困難なケースが多いようです。
粛々と戸籍収集すること2か月。集めた戸籍通数60通。Bさんの相続人の数17名。Cさんの相続人の数4名。Aさんの相続人の数3名。全くおつきあいのなかった相続人の方々にも戸籍の附票で住所を捜索し、当方よりお手紙で連絡させていただきました。そして、何とか相続人の方々皆様に遺産分割協議証明書にご実印でご調印いただけました。

長年懸案事項だった相続登記を終えたOさん、登記事項証明書に記載されたご自身のお名前を感慨深く眺めていらっしゃいました。